舞台はとある架空の国家、反政府主義のレッテルを貼られた俳優たちの収容施設。強制的に集められ、自由を奪われた彼らを何よりも苦しめたのは、“演じる”行為を禁じられたことだった。役者としては三流だが面倒見のいいチャペック、映画スターのブロツキー、女形のツベルチェク、大御所舞台俳優バチェク、世界的パントマイマーのプルーハ、大道芸人のピンカス、演出もする正義漢のツルハ、そして演劇を学ぶ学生ミミンコら8人の俳優たちは、政府の監視下で広大な荒野を耕して毎日を過ごしていた。 ある日、ミミンコの恋人ズデンガが、女性専用の収容所にいることを知った一同。指導員のホデクや政府役人のドランスキーの目を盗み、恋人たちを会わせようと計略を練るが…。